行の文字

ローマ字のtによく似ているので文字と音は結び付けやすいのではないでしょうか。真ん中に線が一本通っている系統の文字で、母音の操作は行の文字とよく似ています。

行の文字

の文字の上に横棒を一本加えたものです。もともと使われていたゲエズ語ではčという音はなく、もちろん文字もなかったのですが、アムハラ語で必要になったので付け加えられました。このようにもともとの文字に改変を加えたものも多いです。

行の文字

/h/の音韻を表す文字は3つ目ですね。この文字も第1列は/ha/となることに注意しましょう。さてこの文字は4列の文字以外は日常ではあまり用いられません。高等教育を受けたエチオピア人でも、この行はすべてを書くことが出来ない人が多いです。ですから必要が出てきたら文字表を確認する程度でよいでしょう。第1列と第6列()は形が非常に似ており難しいです。ですが日常使うことはほとんどないでしょう。ちなみにこの行は下のነ 行の文字に変形を加えたものと思われます。

行の文字

真ん中に線が入ったような感じですが、第4列と第7列 の文字は少し特殊であると言えましょう。第6列は例によって注意してください。

行の文字

これは上のነ 行の文字の上に横棒1本を加えた形です。上に横棒で、日本語で言うところの「小さい『ゃ』」を表すのは3つ目ですね。

練習

(1)lelit
「夜」という意味です。

(2)nän
「私たちは~です」という意味です。

(3)bota
「場所」という意味です。

(4)mist
「妻、奥さん」という意味です。

(5)täčalä
「それは可能である」という意味の動詞です。このままの形ではあまり用いられません。