アムハラ語には母音が7つあります。日本語では「あいうえお」の順番ですが、アムハラ語では / ä u i a e ə o / のように並べます。このサイトでは便宜的に、それぞれ順に第1母音、第2母音・・・と呼ぶことにします。この順番はほとんどの辞書で採用されているものなので、必ず覚えてください。
※なお言語学の下地のある方のために、もっとも現れやすい音声の例をIPAにて提示していますので適宜ご参照ください。
第1母音 /ä/
もっとも数の多い母音。力を抜いて日本語の「あ」と「え」の中間のような音を出すと近い音が出ます。
※中舌半広母音[ɐ]ないし、[ə]
第2母音 /u/
日本語の「う」よりも唇を突き出した[u]の音。日本人は「う」だと思って発音すると分かってもらえない場合がありますので、しっかりと唇を丸めましょう。
※円唇後舌狭母音[u]
第3母音 /i/
これは大体日本語の「い」と同じでよいでしょう。
※非円唇前舌狭母音[i]
第4母音 /a/
おおよそ日本語の「あ」で通じますが、第1母音との区別をするためにも、しっかり口を広げて発音することを意識するとよいでしょう。
※非円唇広母音[a]ないし[ɑ]
第5母音 /e/
日本語の「え」で十分通じますが、アムハラ語は少し口の開きが狭いほうが一般的です。
※非円唇前舌半狭母音[e]
第6母音 /ə/
日本語ではあまり現れない母音です。強いて言うなれば「い」と「う」の中間といったところですが、これは音声を聞いて真似をしてみてください。/i/と同じ発音にならないように気を付けてください。
※非円唇中舌狭母音[ɨ]
第7母音 /o/
大体日本語の「お」でよいでしょう。ほんの少し伸ばして発音するようにするとそれっぽく聞こえます。
※円唇後舌半狭母音[o]